サヨリ一夜干し

   サヨリ君は実に美味しいお魚さんです。大型は刺身がいいですが、岸からではなかなかそんな大物は釣れません。しかし、俗に鉛筆ザヨリと呼ばれるような小さいものでも、一夜干しにすれば美味しく頂けます。(ここの写真のサヨリ君は鉛筆よりは大きいです。)

   なお、干物の作り方には、A.下処理したお魚に直接塩をまぶす方法と、B.塩水に漬け込む方法とがあります。かごぐくたは今まで簡単だから、あるいは、面倒くさいからという理由で、A派だったのですが、今回はBでやってみました。やってみると、言うほど面倒くさい訳でもなく、こちらの方が味が均一に染み渡っているような気がして、なかなかいいです。すかさず、B派に転向しました。(ここら辺が節操のないところです。)

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写真は鉛筆よりは大きく、25cm前後です(クリックで拡大)

  1.    主要原材料のサヨリ君です。

       まず、下処理として、軽く鱗をとります。次に、頭を落とします。別に頭はつけたままでも構いませんが、どうせ頭は食べないので、かごぐくたはとります。

       次に、頭のほうから肛門まで切り、内臓を取ります。

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腹黒いサヨリ君(クリックで拡大)

  1.    内臓を取って軽く洗った状態です。レッサーパンダじゃありませんが、サヨリ君も相当腹黒いです。しかも、外側は銀色に光っているのに、腹の中が真っ黒ということで、こちらの方がたちが悪そうです。

       この黒い膜は苦いらしく、美味しくないそうなので、きれいに取ります。手で軽くこすっても取れますが、要らない歯ブラシを使うと、よりきれいに簡単に取れます。(これは他のお魚の下処理にも共通します。)

       ここではサヨリ君の腹黒さを説明するため、一旦内臓を取った後、わざと水洗いしていますが、実際には水洗いするときに同時に歯ブラシでゴシゴシします。

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きれいになったサヨリ君(クリックで拡大)

  1.    きれいになったサヨリ君です。黒い幕がきれいに取れています。ちょっとこすっただけでこんなにきれいになるので、根っからの悪人(魚?)ではないようです。

       これで下処理完了です。

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塩水に漬け込み中(クリックで拡大)

  1.    塩水濃度は大体7%〜8%とします。ペットボトルで大体1Lを測り、そこに70g〜80gの塩を溶かすと約7%〜8%となります。(厳密には塩の重さが加わりますので、それよりも薄い濃度となりますが、干物作りでそれを気にしても意味がありませんので、無視します。ただし、このやり方では学校の試験では点は取れませんので、よい子の皆さんはご注意あれ。)

       なお、塩は日本が誇る世界の日本たばこ産業の精製塩や食塩ではなく、不純物(ミネラル)を多く含んだ「伯方の塩」や「瀬戸のほんじお」等のいわゆる美味しいと言われているものを使いましょう。漬け汁にゆずやすだちで香りをつけても面白そうです。

       塩水ができたら、下処理した魚の水分をキッチンペーパー等で軽く取ってから漬け込みます。漬け込み時間は大きさや開き方、さらには好みの塩加減によって違いますが、大体40分〜1時間ぐらいが標準的なところのようです。ちなみにかごぐくたはこのくらいのサヨリ君なら1時間ぐらいがちょうどいいです。

ただ今準備中
干しているところ(クリックで拡大)

  1.    干します。夜干して翌朝でOKです。もちろんスルメのように完全に乾燥させて乾き物にするのもありですが、かごぐくた的にやはり一番美味しいのは生干し状態のいわゆる一夜干しと呼ばれる状態です。お魚の表面を触ってみて、表面がくっつかない程度です。

       もちろん、干し時間も気温や湿度によって変わってきますが、ここら辺は試行錯誤です。でも、売り物にする訳でもないですし、それぞれの状態でまた違った美味しさがあるので、そんなにシビアになることもないです。

ただいま準備中
出来上がり(クリックで拡大)

  1.    焼ます。あまり焼きすぎると腹部の身の薄い部分がパサパサになって美味しくありませんので、焼き過ぎは禁物です。

       冷凍すれば、長期保存可です。

   サヨリ君、簡単に釣れて、実に美味しいお魚さんです。


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