この前職場の同僚と飲んだときのことです。ふとしたことから、「前門の虎、後門の狼」という言葉が話題になりました。どう話題になったかというと、
私「この言い回しは普通知ってるでしょう。」
同僚「いやいや、そんなことないですよ。多分ほとんど知らないと思いますよ。」
私「いやいや、そんなことない、ほとんど知ってるよ。」
同僚「いやいや、それはエリートの考えですよ。ほとんど知りませんよ。」
というやり取りがしばらく続いた後、
私「じゃあ、賭けよう。明日会社でみんなに聞いてみるから、知ってる人間が三割未満ならメシおごるよ。」
同僚「いいですよ。」
ということで、翌日の朝、会社のみんなに聞いてみました。相談することがないように、朝礼で紙を配り、いっせいに聞きました。全部で15〜16人ぐらいに聞きました。年齢層は23〜41ぐらいで、平均27〜28、全員大学を出ています。といったところです。さて、何人正解したと思いますか?
なんと、正解者は1人で、私はメシをおごるはめになりました。正直、ショックというか、ちょっと信じられませんでした。
私は本はほとんど読みませんが、普通に生活していればこのぐらいの言葉は聞いたことがありますし、特に難しい言葉とも思えません。その後、これぐらいは知ってるよねというような言葉をいくつか聞いてみました。聞いた人間が悪かったのもあるのですが、この人(25、男性)は本当はウケ狙いでとぼけてるんじゃないのというぐらい何にも知りません。
ということで、実際に聞いたものやこれから聞いてみようというものを思いつきで書いてみます。ちなみに私が知っているものしか書いていませんし、調べて書くようなことはしていません。あなたは当然わかりますよね。
しかし、これを書いてて思ったんですが、言葉自体は知っていても、その意味はあやふやだったり、正確には理解していないことがよくあるということに気がつきました。勉強になりました。
重要度の意味:かごぐくたの独断と偏見に基づきます。
★★★★★:日本人である以上、知っていないと恥ずかしいもの。もし知らないことが人にばれると「ほんとかよー、こいつ。」と思われます。小学生レベル。
★★★★:人として普通に生活していれば普通に知っているはずのもの。★★★★★ほどではないにしろ、やはり知らないと恥ずかしいです。知らないことがばれた場合は「この人はあんまりもの知らんなー。」といった感じ。
★★★:社会人として普通知っているはずのもの。知っていても別にすごくはない。仮に大卒で知らなかったことがばれると「こいつはスポーツとか一芸入試で学校入ったな。」と思われます。
★★:やや高度。実生活でそんなに頻出する訳ではないものの、一度ぐらいはどこかで聞いたことがあるはず。知らない場合も「ああ、知らないのね。」ぐらいで済まされます。
★:非常に高度。日常生活ではほとんど使われず、スピーチや演説のときぐらいにしか使いません。使用方法を間違ってむやみに使うと「こいつ、調べてきたな。」ぐらいに思われてしまいます。
コメントの意味:かごぐくたが思っている意味、コメントです。ちゃんとした意味を調べる前に書いています。
番号 | 問題 | 重要度 | かごぐくたの解釈、コメント | 三省堂「大辞林」によるちゃんとした意味 |
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1 | 坊主憎けりゃ○○○まで憎い | ★★★★ | ある人のことが嫌いになると、その人に関するすべてのことが嫌いになるというちょっと怖い意味。 | その人を憎むあまりに、その人に関係のある事物すべてを憎むことのたとえ。 |
2 | 捕らぬ狸の○○○ | ★★★★ | 実現してもいない儲けをどう使おうかという意味のないシュミレーションをすること。 【正解を見て】ちなみにかごぐくたは「獲らぬ」としていました。少し恥ずかしいです。 |
事が実現するかどうかわからないうちから、あれこれと期待すること。 |
3 | 河童の○○○ | ★★★ | 弘法も筆の誤り、猿も木から落ちる、と同意語。この2つは普通知っているが、これは知らない人も結構いる。 | 水中にすむ河童も、時には水に押し流される。どんな達人でも失敗することがある。 |
4 | 江戸の敵を○○○で(打つ) | ★★★ | 以前に受けたひどい仕打ちを忘れたころに返すこと | 〔江戸と○○○とは非常に離れているところから〕意外な所や全く別のことで昔の恨みを晴らす。 |
5 | ○○○に短し、○○○に長し | ★★★★★ | 中途半端で、使えないこと | 中途半端でどちらの役にも立たないことのたとえ。 |
6 | 医者の○○○ | ★★★★★ | 普段人に言っているくせに、自分ではできていないこと。でも実際にはお医者さんでも病気にはかかります。 | 〔患者に養生をすすめる医者が、自分自身はかえって○○○をしていることから〕理屈ではわかっていながら、実行が伴わないこと。坊主の不信心。儒者の不身持ち。 |
7 | 立てば○○○、座れば○○○、歩く姿は○○○ | ★★ | 美人のたとえ。某化粧品会社のTSUBAKIというシャンプーのCMはこれをイメージしたのではないでしょうか。 | 美しい女性の容姿を形容する語。 |
8 | (もって)他山の○○○(となす) | ★★★ | 他人の失敗を自分の教訓とすること。価値のない石(=他山の石)でも自分の石を磨くのには使えるという話からだったと思います。 | 〔詩経(小雅、鶴鳴)「他山之石、可二以攻玉」〕よその山から出た粗悪な石も自分の玉を磨くのに利用できるの意から、他人のつまらぬ言行も自分の人格を育てる助けとなりうることのたとえ。 |
9 | 盗人にも○○○ | ★★★★ | 悪人にも多少の言い分はあるということ。最近はそうでもないような凶悪犯罪が増えてきたような気がします。 【正解を見て】正しい意味は読むとなるほどそういうことだよねと思います。ちょっと勘違いしていたようです。 |
盗人が盗みをするのにも、それなりの理由があること。どんなことにでも、理屈をつけようと思えばつけられることのたとえ。 |
10 | 盗人○○○ | ★★★★★ | 悪いことをしても反省もせず、居直ること。例えば、無銭飲食しておきながら、まずいと文句を言っているような感じ。 | 盗みや悪事をはたらき、それをとがめられても、ふてぶてしい態度をとったり逆に居直ったりするさまをののしっていう語。 |
11 | 一寸の虫にも○○○ | ★★★★ | どんなに小さな生き物にも魂があるということ。 【正解を見て】「決してばかにしてはならない」というい意味とは思っていませんでした。 |
小さな者・弱い者でも、それ相応の意地や感情はもっているから決してばかにしてはならない。 |
12 | 悪事○○○ | ★★★★ | 悪いことはすぐに広まるということ。 | 〔宋の説話集「北夢瑣言」より〕悪いおこないや悪い評判はすぐに世間に知れわたる。 |
13 | 人の口に○○○ | ★★★★★ | 人が喋る(話が広まる)のを防ぐことはできないということ。「絶対人に言っちゃだめだよ。」と言ったのに確実に広まっているのはこの典型。 | 世間のうわさや評判は防ぎようがない。 |
14 | 人のうわさも○○○ | ★★★★★ | 話題になったこともしばらくすれば忘れ去られるということ | 世間の噂も一時のことで、しばらくすれば忘れられてしまう。 |
15 | 磯の○○○の片思い | ★★★ | ぶさいくな人の片思い 【正解を見て】勝手にぶさいくな人だと思い込んでいました。失礼しました。 |
○○○は殻が二枚貝の片方だけのように見えるところから、一方からだけの、相手に通じない恋をいう。 |
16 | 毒を食らわば○○○ | ★★★★★ | 「一つ悪いことをしたのなら、さらに悪いことをするのも変わらない」といって都合よく自分に言い聞かせたり、他人をけしかけたりする悪い言葉 | 〔いったん、毒を食らうからには、それを盛った皿までなめるという意〕一度罪悪を犯したからには、徹底的に罪悪を重ねる。 |
17 | 長いものには○○○ | ★★★★★ | 道理の通らないことでも力のあるものの言うことには従った方がよいという現実世界を生き抜くための言葉 | |
18 | 引かれ者の○○○ | ★★★ | 本当は余裕のない状態なのに、強がって余裕をかまして、やせ我慢している様子。引かれ者とは街中を連れて行かれる罪人のこと。 | 引かれ者(捕らえられて行く者。また、処刑のため刑場へ連れて行かれる者。)が平気を装って○○○をうたう意で、負け惜しみで強がりをいうことのたとえ。 |
19 | 水清くして○○○ | ★★★ | あまりに規制や規則を強化して透明性を確保すると、かえって誰もその制度を利用しなくなるというなかなか鋭い指摘。 | |
20 | 人の恋路を邪魔する奴は○○○ | ★★★★ | 人の恋愛を邪魔してはいけないという意味。 | |
番号 | 問題 | 重要度 | かごぐくたの解釈、コメント | 三省堂「大辞林」によるちゃんとした意味 |
21 | 天地○○○ | ★★★ | 上と下を間違えてはいけませんという意味。荷物輸送時などに使われる言葉。 | 荷物などの外側に書き記す言葉。破損する恐れがあるため、この荷物の上下を逆さまにするなという意。 |
22 | 天上天下○○○ | ★★ | 世の中で自分が一番すごいという意味で、釈迦が生まれたときに言ったとされる言葉。生意気なガキですね。 | 〔仏〕〔釈迦が誕生した時、四方に七歩ずつ歩み、右手で天を、左手で地を指して唱えたという言葉〕宇宙の中で我より尊いものはない。 |
23 | 勝って○○○ | ★★★ | 物事がうまくいった時ほど油断するものなので、そういう時こそ注意しなければならないという意味。油断大敵とほぼ同義。 | 勝ったといっても、心を引き締めてことに当たれ。油断をいましめることば。 |
24 | 勝てば○○○(、負ければ○○○) | ★★★ | とにかく何でもいいから勝ってしまえば正当化されるという意味で、道徳的にはやや問題があるが、現実世界を鋭くついた言葉。 | 道理がどうあろうとも、勝った者が正義になるということ。 |
25 | 金の切れ目が○○○ | ★★★★★ | 心から付き合いしているようでも実は金目当てで、金がなくなると付き合いも消滅してしまうという意味で、世の中の多くのお付き合いを鋭く描写した道徳教育では決して教えられない言葉。 | 金銭だけで成り立っていた関係は、金銭がなくなればつながりが切れてしまう。 |
26 | 喉もと過ぎれば○○○ | ★★★★★ | 痛い目にあっても(本当は教訓として覚えておくべきなのに、)しばらくしたら忘れてしまうという人間の習性をついた言葉。 | 苦しい事も過ぎてしまえば忘れてしまうことのたとえ。また、苦しいときに受けた恩も楽になれば忘れてしまうことのたとえ。 |
27 | 二階から○○○ | ★★★★ | 無理な行為のたとえ。でも物理的には可能。 【正解を見て】これに関しては大辞林の方が変なような気がします。 |
意のままにならずもどかしいこと。また、回り遠くて効果のおぼつかないこと。 |
28 | 馬の○○○ | ★★ | 餞別のこと。昔旅に出る人に対してこうしたことから生まれたした言葉。 | 旅立ちや門出に際して、激励や祝いの気持ちを込めて、金品・詩歌・挨拶(あいさつ)の言葉などを贈ること。また、その金品や詩歌など。 |
29 | すべての道は○○○ | ★★★★★ | ローマ帝国について言い表したもので、非常に繁栄して力のある様子。かなり傲慢な言葉。 【正解を見て】こういう意味だとは知りませんでした。かごぐくたの解釈は間違っていたようです。 |
〔ローマ帝国が全盛のときには、世界各地からの道がローマに通じていたことから〕手段は異なっても目的は同じであることのたとえ。また、真理は一つであることのたとえ。 |
30 | ローマは○○○ | ★★★★★ | これもローマ帝国について言い表した言葉で、優れたものや力のある状態は急にできた訳ではなく、時間をかけて出来上がったものだという意味。よく、努力しなさいという場面で使われる道徳教育に最適な言葉。 | 長い間の努力の積み重ねがなくては大事業は完成しない。 |
31 | 不○身○ | ★ | 現貴乃花親方が横綱昇進のときの会見で使った言葉。意味はよく解らんが、おそらくものすごく一生懸命がんばりますといった意味でしょう。 【正解を見て】ほぼ正解でしたね。 |
「〔仏〕 法華経譬喩品(ひゆぼん)の語。仏道を修めるためにはみずからの身命をもかえりみないこと。また、そのような態度。 |
32 | 武士は食わねど○○○ | ★★★★★ | 本当は困っていてどうしようもないのに、プライドの高さから人に助けを請うとをせず、やせ我慢している様子。大企業をリストラされた人が陥りやすいかも。 | 武士は貧しくて食事に困るときでも、今、食べたばかりに装ってゆうゆうと楊枝を使う。武士はたとえ貧しくとも清貧に安んじ、気位が高いことにいう。また、やせがまんすることにもいう。 |
33 | ひょうたんから○○○ | ★★★★★ | 思いがけないところから出てきたラッキー。でも、実際にこれがひょうたんから出てきたという話は聞いたことがありません。 【正解を見て】(2)の意味は知りませんでした。 |
(1)冗談で言ったことが思いがけず事実として実現してしまう。 (2)道理上、あるはずのないことのたとえにいう。 |
34 | 棚から○○○ | ★★★★★ | これも33と同じような意味。これは実際におこりえます。 | 労せずして思いがけない幸運に巡り合うことのたとえ。 |
35 | 大山○○○(して、○○○) | ★★ | 大騒ぎした割には全然たいしたことなかったという意味。最近(でもないか?)ではコンピューターの2000年問題。 | 前触れの騒ぎばかりが大きくて、実際の結果の小さいことのたとえ。 |
36 | ○学○才 | ★ | 故竹下元総理が何かのときに使った言葉。字の通り、知識も才能もないという意味でしょう。 | 学問や知識が浅く才能がないこと。また、自分の才能をへりくだっていう語。 |
37 | 森○万○ | ★★★ | 自然界のすべてのこと。これを司るといえば全知全能の神と言えるでしょう。 | 宇宙に存在する、すべてのもの。 |
38 | 千○万○ | ★★★ | 常に変化している様子。 | さまざまに変化すること。 |
39 | 歯に○○○物言い | ★★★★ | ずばずばと何でも言うこと。よく読み方を勘違いしている人がいます。 | 相手の感情や思惑を気にせず思ったまま言う。 |
40 | ○○○(も)○○○(も)一緒(にする) | ★★★★ | 外見は似ていても中身はまったく違うものを一緒にすること。ちょっと汚いです。 | 価値のあるものとないものの見きわめがつかず、同等に扱うさま。 |
番号 | 問題 | 重要度 | かごぐくたの解釈、コメント | 三省堂「大辞林」によるちゃんとした意味 |
41 | 紺屋の○○○ | ★★★★ | 普段人に言っていることを自分ではしないこと。6と同義。 | 専門としていることについて、それが自分の身に及ぶ場合には、かえって顧みないものであるというたとえ。 |
42 | ○は藍より出でて藍より○し | ★★ | 子供や弟子が親や師匠よりも優れたものになること。 【正解を見て】実は○と藍を逆だと思ってました。ということで、当初三つ星としましたが、二つ星としました。ちょっと恥ずかしいです。 |
〔荀子(勧学)〕○は藍を原料としながら藍より○いの意。弟子が師よりもすぐれているたとえ。 |
43 | ○に油揚げ(をさらわれる) | ★★★★★ | 第三者においしいところを持っていかれること。 | 大切なものをふいに横から奪われて呆然とするようす。 |
44 | ○○○身中の虫 | ★★ | 組織の中で組織の利害に反して不正に私服を肥やすことだと思います。よく時代劇で使われます。 【正解を見て】まあ、ほぼ合っているといっていいでしょう。 |
〔「梵網経(下)」獅子の体内で養われている虫が、かえって獅子を滅すということから〕仏の弟子なのに仏教に害を与える者。転じて、内部の者でありながらその組織などに害を与える者にいう。 |
45 | ○作って○入れず | ★★★★★ | 最後の仕上げを欠くこと。46と同義。 | 骨折って成し遂げながら肝心な点を欠いていることのたとえ。 |
46 | 画○点○(を欠く) | ★★★★ | 最後の仕上げを欠くこと。45と同義。 | 最後の仕上げを欠いたために、全体が生きてこないこと。 |
47 | ○山○世 | ★ | 気力が充実している様。項羽と劉邦の話より。 | 気力の盛んなこと。〔「史記(項羽本紀)」から出た語。項羽が垓下(がいか)で漢軍に包囲され、○○○(48の答え)の声を聞いてうたった詩の一節〕力は山を引き抜くほど強く、意気は世をおおい尽くすほど盛んである。英雄の勇壮な気概をいったもの。 |
48 | ○面○歌 | ★★★★★ | 周りじゅう敵だらけ。項羽と劉邦の話より。 | 〔楚(そ)の項羽が○面を囲む漢軍の中に○の歌を聞き、○はすでに漢にくだったのかと驚きなげいたという「史記(項羽本紀)」の故事から〕まわりが敵や反対者ばかりで、味方のないこと。孤立無援。「―の状態」 |
49 | ○○○も山のにぎわい | ★★★ | 古くなって見栄えのしなくなったものでも、何にもないよりはいいという意味で、飲み会でばあさんしかしゃべり相手がいないような場合に使用する。ただし、相手が自らへりくだって言うのはいいが、こちらから「○○○も山のにぎわいですね」などと言ってはいけない。 | 枯れ木でも山に趣を添える。つまらぬものでも無いよりはましであるという意。 |
50 | ○○○河清を待つ(が如し) | ★ | 絶対に起こらないことを気長に待っていることを馬鹿にする言葉。河とは黄河のことで、黄河の水が透明になることはないことから。 | 〔左氏伝(襄公八年)〕常に濁っている黄河の澄むのを待つ。あてのないことを空しく待つたとえ。 |
51 | 腐っても○○○ | ★★★★★ | 優れたものは多少悪くなっても依然としてどこかに優れたところが残っているものだという意味。 | 本来上等なものは、たとえ腐ってもその品格を失わない。 |
52 | 商人は損して○○○ | ★ | 「儲かりまっか?」と聞かれて「ぼちぼちでんな。」と返すのは大阪人ぐらいで、商売人は「全然儲かりませんわ」と言いつつもちゃんと儲けているということ。 | |
53 | 六日の○○○、十日の○○○ | ★ | どんなにいいものでも必要な時期に間に合わなければ何の役にも立たないという意味。端午の節句(5月5日)と重陽の節句(9月9日)に用意すべきものが一日遅れで用意できても意味がないことから。 | 時期後れで役に立たないこと。 |
54 | 雨後の○○○ | ★★★★★ | 一斉にあっちからもこっちからも出てくる様子。 | 似たような物事が次々と現れ出ることのたとえ。 |
55 | 雨降って○○○ | ★★★★★ | 悪いことが起こった後に、それを契機としてかえってよくなること。 | ごたごたや変事のあとでは、前よりも事態がよく治まることのたとえ。 |
56 | 覆水○○○ | ★★★★★ | こぼしてしまった水は元に戻らないことから、起こってしまった失敗は元に戻すことができないことのたとえ。 【正解を見て】中国の故事成語だとは知りませんでした。さらに、(1)の意味は知りませんでした。 |
〔漢の朱買臣の妻は夫に愛想をつかして別れたが朱が出世するや復縁を求めてきた。しかし、朱は盆の水を地にこぼし、これをもとに戻したら応じようと答えたという「漢書(朱買臣伝)」の故事から。「拾遺記」には太公望の話として同様の故事が見える。「盆」は洗面用などの平たい水鉢をいう〕 (1)夫婦は一度別れたら、もとには戻らないということ。 (2)一度してしまったことは取り返しがつかないということ。 |
57 | ○田○水 | ★★★★ | 自分だけに利益を呼び込むこと。実社会でこれを露骨にやると、確実に嫌われます。 | 自分に都合のよいように説明したり、物事を運んだりすること。 |
58 | 自○自○ | ★★★★ | 自分の結果を自分でほめること。キャラにもよりますが、これも実社会でやると、確実に嫌われます。 | (1)自分で描いた絵に自分で賛を書くこと。 (2)自分で自分のことをほめること。てまえみそ。 |
59 | 晏子(←「あんし」と読む)の○ | ★ | 権力者の家来のことで、周りの人間は権力者が怖いから小さくなっているのであって、家来が怖い訳ではない。これを勘違いした家来が、威張り散らす様子。他人の威光を傘にきてでかい態度をとること。 【正解を見て】最後に偉くなっていたのは知りませんでした。 |
他人の権威によりかかって得意になっていることのたとえ。〔「史記(管晏列伝)」による。斉の宰相晏嬰の馬車の御者が、宰相の御者であることに得意満面だったのを妻にたしなめられて態度を慎み、大夫に取り立てられた故事から〕 |
60 | 虎の威を借る○○○ | ★★★★ | 59に同じ。 | 〔戦国策(楚策)〕他人の権勢をかさに着て威張る小人(しようじん)のたとえ。 |
番号 | 問題 | 重要度 | かごぐくたの解釈、コメント | 三省堂「大辞林」によるちゃんとした意味 |
61 | 弁慶の○○○ | ★★★ | 大男が困って、うろたえる様子。。 【正解を見て】かごぐくたは完全に間違っていたようです。かなり恥ずかしいです。 |
〔衣川の合戦で、弁慶が満身に矢を受け、薙刀(なぎなた)を杖にして立ったまま死んだという故事から〕進退きわまることのたとえ。 |
62 | 弁慶の○○○ | ★★★★★ | 弱点。 | 〔弁慶ほどの豪の者でも蹴(け)られると痛がって泣く急所の意〕むこうずねのこと。転じて、ただ一つの弱点。 |
63 | 雲○霧○ | ★★★ | いつの間にかなくなっていること。うやむやになること。 | 雲や霧が消えるように、跡形もなくなること。 |
64 | ○里○中 | ★★ | 先の見通しがきかないこと。 | 「後漢書(張楷伝)」から。○里にもわたる○の中に居る、の意〕方角が分からなくなってしまうこと。物事の様子がまったく分からず、方針や見込みが立たないこと。 |
65 | ○中○索 | ★★★★ | いろいろと試行錯誤すること。 【正解を見て】(1)の意味で使うことはほとんどないように思います。 |
(1)暗闇(くらやみ)の中で、手探りして探すこと。 (2)手がかりがないまま、いろいろやってみること。 |
66 | ○○○苔(を)生せず | ★★ | 勢いのあるものは錆付いたり、鈍ったりしないという意味。なんかうまく言えませんね。 【正解を見て】(1)の意味ではまあ当たらずとは言え遠からずといったところでしょうか。(2)のような悪い意味があるとは知りませんでした。 |
(1)活発な活動を続けている者は、いつまでも古くならないことのたとえ。 (2)一か所に落ちつかない者は大成しないことのたとえ。 |
67 | 目から○○○(が落ちる) | ★★★★ | まったく知らなかった方法やノウハウを知って、感銘を受ける様子。以外に単純なことで「へー」というようなときに落ちます。 【正解を見て】出所が聖書とは知りませんでした。 |
〔新約聖書使徒行伝九章から〕あることがきっかけとなって、迷いからさめたり、物事の実態がわかるようになる。 |
68 | ○男に○女 | ★★★ | 意味は自信ないです。勘で、結婚するとうまくいく組み合わせとしてきます。 【正解を見て】こっちでしたかという感じです。どうやら野生の勘は外れたようです。 |
男はたくましい○の男がよく、女はやさしい○の女がよい。 |
69 | 濡れ手で○○○ | ★★★★★ | 労せずして大金を手にすること。いまだに経験したことないです。 | 〔濡れた手で○○○をつかむと○○○がたくさんくっついてくるところから〕苦労せずに多くの利益をあげることのたとえ。 |
70 | 粉○砕○ | ★★★ | 一生懸命働くこと | 力の限り努力すること。一生懸命働くこと。 |
71 | ○○米英 | ★★ | 太平洋戦争のときに敵国だったアメリカ、イギリスに対して使った言葉。最近も使ってもよいのではと思える場面が多々あります。英米外資系の会社に勤めている友達に「○○米英の手先だね」と言うのはOKですが、お客さんに対して使ったら取引停止です。 | さすがに大辞林には載っていませんでした。 |
72 | 色白は○○○を隠す | ★★★ | 女性の場合、色が白いことが重視され、色が白ければ多少他がだめでもいいという意味。 | |
73 | 旅の恥は○○○ | ★★★★ | 旅行中は多少羽目をはずしてもいいから楽しもうという、旅行者の自分本位な考え。この言葉を実践したのか中国買春ツアーの日本人が大量に検挙されていたのは記憶に新しいです。 | 旅先では知る人もいないし、長く滞在するわけでもないから、恥をかいてもその場限りのものである。 |
74 | 船頭多くして○○○ | ★★★★ | 仕切り屋が多いとまとまるものもまとまらないということ。 | 指図する人が多くて物事がまとまらず、とんでもない方向に進んでゆくことのたとえ。 |
75 | ○○○を露す(←あらわすと読む) | ★★★ | 化けの皮がはがれて正体を現すこと。 【正解を見て】かごぐくたは「表す」だと思っていました。 |
〔芝居で、○○○に扮(ふん)していた人が正体をあらわす意から〕隠していたことが明らかになる。化けの皮がはがれる。 |
76 | ○○○に念仏 | ★★★★★ | 価値やありがたさがわからないに人に価値のあるものを与えたり、ありがたい話をしても無駄であるという意味。77と同義。 | 馬に念仏を聞かせてもそのありがたみがわからぬように、いい聞かせてもその価値がわからないさま。 |
77 | 豚に○○○ | ★★★★★ | 76に同義。 | 〔マタイ福音書七章〕価値のわからない者には、貴重なものも意味がないことのたとえ。 |
78 | 猫に○○○ | ★★★★★ | 77に同義。 | 価値のわからない者に高価なものを与えても無駄であることのたとえ。 |
79 | ○○○判 | ★★★★ | どこにでも売っているような安いはんこのこと。 【出題の意図】ことわざや言い回しではありませんが、最近会社で相次いでわからないと言われてショックを受けたため出題してみました。本当に知らないんでしょうか? |
出来合いの安価な印判。 |
80 | ○○○森を見ず | ★★★★★ | 細部にこだわって全体が見えていないこと。 | 事物の末梢的部分にこだわりすぎて、本質や全体をとらえられないことのたとえ。 |
番号 | 問題 | 重要度 | かごぐくたの解釈、コメント | 三省堂「大辞林」によるちゃんとした意味 |
81 | 弱い犬ほど○○○ | ★★★★★ | 実力のないやつに限ってピーチクパーチクとうるさいということ。会社にもいます。私が言われているかもしれません。そう言われないように気をつけたいと思います。 | 事物の末梢的部分にこだわりすぎて、本質や全体をとらえられないことのたとえ。 |
82 | ○○○がはがれる | ★★★★★ | 実力のなさをはったりで隠してきたのがばれること。とっくにはがれているのに本人だけが気づいておらず、はったりをかまし続ける人もいます。 | うわべだけのごまかしがきかなくなって、次第に本性があらわれる。地金が出る。 |
83 | 負け犬の○○○ | ★★★★★ | 既に負けているのにそれを認めないこのように強がりを言うこと。18と同義。 | |
84 | 飼い犬に○○○ | ★★★★★ | 面倒を見ていた者に裏切られること。 | ふだん目をかけていた者から思いがけず、害を受けること。 |
85 | 三人寄れば○○○ | ★★★★ | 一人ではいい考えが浮かばなくても三人もいればそれなりのいい考えが浮かぶということ。 | 平凡な人でも三人が協力すれば、よい知恵が出るものだ。 |
86 | 飛んで火に入る○○○ | ★★★★ | 特にこちらから誘い込んだり、仕掛けた訳でもないのに、勝手にピンチに陥っている様子。よく時代劇で悪代官が使う言葉。でもこれを言った後は言葉とは裏腹に例外なくやられてしまいます。 | 〔明かりにつられて飛んで来た○○○が火に触れて焼け死ぬことから〕それと気づかずに、また、自ら進んで危険に飛び込むことのたとえ。 |
87 | ○○○に船 | ★★★★★ | 何かをしようとしたときに、特にこちらから手配した訳でもないのに、都合のよい事態が起こること。 | 望んでいるものが、ちょうど都合よく与えられる。 |
88 | ○○同舟 | ★★★★ | 仲の悪いものが同じところにいること。 | 〔孫子(九地)〕仲の悪い者どうしが同じ場所に居ること。また、行動をともにすること。 |
89 | ○○同音 | ★★★★ | 皆が同じことを言うこと。日本人の特性として、特に考えもなくこうなりやすい。 | みんなが口をそろえて同じように言うこと。多くの人の意見が一致すること。 |
90 | ○○異夢 | ★★★★ | 同じ状況にありながら、違う考えを持つこと。 | 行動をともにしながら意見や考え方を異にしていること |
91 | ○○○が通れば○○○引っ込む | ★★★★★ | 理不尽なことがまかり通って、正論が通らないこと。 | 道理にはずれたことが世の中に行われれば、正しいことがなされなくなる。 |
92 | 早起きは○○○ | ★★★★★ | 早起きするといいことがあるという、朝型人間を推奨する古いながらも先進的な言葉。 | 早起きをすれば何らかの利益がある。 |
93 | 二○三○ | ★★★★★ | 非常に安いことのたとえ。よく「売るときは二○三○にしかならんね」とか言ったりする。 | 数が多くても値段が非常に安いこと。捨て売りの値段。 |
94 | 愚の○○○ | ★★★★ | 非常に愚かであること。愚の最大級。 | この上なくばかげていること。 |
95 | ○○○を下げる | ★★ | 「だから言ったでしょ。ざまーみろ。」的な感じでスカッとすること。 【出題の意図】実はかごぐくたも数年前まで知らなくて、馬鹿にされました。世間では結構使うようです。 |
不平・不満・恨みなどがなくなって胸がすっとする。 |
96 | ○○○を飲まされる | ★★★★ | 痛い目に合わされること。とはいっても物理的にぼこぼこにされるという意味ではない。 【正解を見て】別に信用していた者に限定されないと思うのですが。 |
信用していた者に裏切られてひどい目にあう。 |
97 | ○薪○胆 | ★★★ | 復讐のためにつらいことに耐えること。 | 〔「史記(越王勾践世家)」「呉越春秋」などから。中国の春秋時代、越王勾践(こうせん)に父を討たれた呉王夫差(ふさ)は常に薪(たきぎ)の上に寝て復讐の志を奮い立たせ、ついに仇を報いた。敗れた勾践は室内に胆(きも)を掛けてこれを嘗(な)め、そのにがさで敗戦の恥辱を思い出してついに夫差を滅ぼしたという故事による〕敵を討とうとして苦労し、努力すること。目的を達するため苦労を重ねること。 |
98 | 捲○重○(を期す) | ★★ | 再起、復活を期すること。 | 〔杜牧「題烏江亭」より〕一度敗れたものが、再び勢力をもりかえして攻めてくること。一度失敗したものが非常な意気ごみでやり直すこと。 |
99 | 酒○肉○ | ★★ | やりたい放題、歓楽の限りを尽くすこと。やめられまへんなー。かごぐくたのあこがれ。 | 〔○に酒をたたえ、○に肉をかけて酒宴を張ったという「史記(殷本紀)」に見える紂王(ちゆうおう)の故事から〕ぜいたくをきわめた酒宴。 |
100 | (水の)○○○岩をも○○○ | ★★ | 滴る水は長い年月をかけて岩に穴を開けることから、長い間強い意志を持って頑張れば困難な目標も達成できるということ。 【正解を見て】大辞林には「水の」はついていませんでした。 |
強い信念があればどんな困難なことでもなしとげられる。 |