(豆)アジ君は大量に釣れ、大量に処理しなければならないので、いつもは煮干し、焼干し、南蛮漬けにしますが、気力、体力が余っているときは刺身やたたきにすることもあります。今回、出張先のインドでNHKの国際放送で「今日の料理」を見ました。テーマは鰯料理で、その中の一つに鰯のつみれ汁がありました。確かにつみれ汁といえば鰯が頭に浮かびますが、なぜかアジのつみれというのはあまり聞きません。アジも鰯と同じ青物ですし、似たようなもんですから、ちょっとやってみようと思いました。
結論から言うと、非常においしいですので、自信を持っておすすめします。
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むき身(クリックで拡大) |
- まず、下処理(手で頭と内臓をとる)し、3枚におろした身の皮をはぎむき身にします。
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たたいたもの(クリックで拡大) |
- 次に小骨を切るためとすり身にしやすくするために出刃包丁でたたきます。
別に出刃包丁でなければならないということはありませんが、出刃包丁は重みがあるためたたきやすいです。
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すりあがったもの(クリックで拡大) |
- すり鉢ですります。
最初はむき身だけをすり、最後に味噌、ショウガの絞り汁、ネギ、大葉の千切りを入れて軽く混ぜる程度にすります。
ネギや大葉はすり潰してしまうよりもむしろ原形を留めておく方が食感的にも見た目にもいいのではないかと思うからです。
ちなみに、すり鉢ではなく、フードプロセッサーで手早くやってしまうという方法もありますが、やはりすり鉢ですった方が食感がなめらかになっておいしくなるとのことです。(確かめた訳ではありませんので、真偽のほどは定かではありません。)また、すり鉢を誰かに押さえてもらうなどして、普段薄れがちなコミュニケーションをとることができるなど、現代社会で希薄になった家族関係を改善するという効果もあるかもしれません。(こちらも効果の程は定かではありません。)
- 昆布だしをとり(とるといっても鍋に昆布と水を入れ、昆布を20〜30分水に浸してから火にかけ、沸騰直前に出すだけ)、沸騰しているだしに適当な大きさにしたつみれを入れます。
塩と薄口醤油で味を付けます。薄口醤油は色をつける程度です。
火が通ると浮いてきますのでできあがりです。
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出来上がり(クリックで拡大) |
- 今回は何となく大根を入れてみました。別に入れなくてもいいでしょうし、他のものを入れてもいいでしょう。お好みです。
予想に反して、鰯と違って、色は白く、見た目も上品です。
さて、肝心のお味ですが、想像を遙かに上回るおいしさです。まず、だしが非常にいいです。そしてつみれ自体もプリプリとした食感で、味も申し分ないです。正直、鰯に毛が生えたぐらいかなと思っていたのですが、鰯からは想像もつかないうまさと言っても過言ではありません。大ヒット自信作です。なぜ、アジのつみれがあまり聞かれないのか不思議です。
唯一の欠点は手間がかかることですが、これは豆あじでやるからであって、もっと大きなアジでやれば多少は改善されます。一度お試しあれ。